随 想
天地自然の「道」に任せる  

                  鈴木明子       

                                            


 学生時代の同級生で、半世紀以上に亘って喜びにつけ、悲しみにつけ語り合って来た親友がガンになりました。六月に入院、手術を受けて生還したのですが、予後は抗がん剤の投与を断り、自然に任せると決断されました。

 その昔、二人が受講した道徳論の老先生は孔子、荘子、老子等を中心に心に残るお話をされましたが、ある時「とにかく八十まで登りつめたら、最後の病を告げられても、カネを叩いて笑っちゃう」とおっしゃったのです。

友人はその言をしっかり覚えていて「今、その気持が、かなりわかってきました」、「私もモレなく選ばれて、ふふ……と笑える気分です」と落ち着いて、静かに、サバサバと言うのです。

 何と肝のすわった見事な八十才か。

 同じ年令にして、私はと言えば、ウロウロバタバタ。

 昨年来、夫の介護に明け暮れ、髪ふり乱して、ほとんど立ち止まることなしに走り続けて来ました。時に、ヘトヘトになり、「あゝ、もうダメ!」と叫び頭を抱えて座り込むことも、しばしばありました。

 今、ようやくたどり着けた境地は、「明日のことを思い悩んでも仕方がない。今日をどう生きるか。それだけを考えて生きよう」ということです。

 自分の管理できることだけ、しっかり管理すればいい。夫のすることにイライラしたり、彼の行動をただそうとしたりしないこと、自分のすることだけを一生懸命やればいい ……

 やたら辛抱したり、苦しんだりしないで、天地自然の「道」に任せて、「ま、なんとかなるさ」と、アッケラカンと生きたいと願っています。

そしていつ、自分の人生を終わらせることになっても、後悔しないように毎日を明るく清らかな気持ちで過ごしたいと思います。  



発行者

まんまる会  小野京子045-381-6972

http://www.geocities.jp/manmarumanmarukai/


  


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