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第7回まんまる会夢叶えますキャンペーンには、3名の応募があり、2名が合格しました。傅陽秋さんと曹鳴泉さんです。傅陽秋さんの夢は「お世話になった母校の小学校に図書を寄贈したい」というものでした。途中実現が難しそうに思えたこの企画は、傅さんの誠実さと、まんまる会の助言や励ましで無事完了し、4月16日に、かながわ県民センターにて傅さんの報告会が開催されました。曹さんの「本当の日本を中国人に伝える特集を作る夢」は途中経過が報告されました。この秋に完結予定です。
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●傅陽秋さんからの応募(概要) |
傅陽秋さん
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「1993年から当時7歳の私は日本へ留学しに来た両親と一緒に岡山県に来ました。初めて日本に来て、日本語が全くできませんでした。岡山市立みの御野小学校に入学し、初めての小学校生活が始まりました。 御野小学校で通っていた頃、図書館が大好きでした。毎週本を借りて、世界の歴史や、日本の社会のことを知りました。2009年母校に帰ったとき、図書館には「世界の歴史」の本が見つかりませんでした。私は母校の図書館に、母校の子供達が楽しく読んで、勉強できる本を、お送りしたいです。母校の子供たちが、ずっと幸福でありますように、心から祝福しています。」 |
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●面接の結果、2点の条件を提案 |
まんまる会は、本の購入代金を負担するのではなく、小学校訪問の費用を負担することを提案しました。
1、 寄贈する本の購入代金は本人が負担することが重要であり、理にかなっている
2、 岡山の小学校に行き、直接本を生徒達に手渡し、交流をする
この2条件を傅さんが納得し、合格が決定。
気持ちを言葉にして、子供達に直接届けることが何よりも大切である、との会の思いが通じたのです。
11月から数カ月にわたり、彼と会とのメールのやり取りや助言が続くことになりました。
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●手紙を送る |
夢叶えますキャンペーンと傅さんの企画への賛同を得るため、会から校長先生に手紙を送りました。 |
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●寄贈する本の選択と購入が、傅さんと先生との交渉で実現 |
新版『行ってみたいなあんな国こんな国』 1〜7巻。
漫画版の三国志 (日中交流に有効だと思った本人の提案) 他
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傅さんからのメール 【僕は小学校の教育費がカットされたことを知り、やはり母校の教育計画を優先し、子供たちが好きな本を買った方が、子供達のためになると思い、余ったお金は、先生が教育のために必要な本を決めて購入してくださいと、先生に伝えました。】
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●最大の困難がたちはだかり、傅さんの計画がピンチ
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岡山の小学校訪問の具体的な企画書(4月岡山訪問)が提出され、実現への動きがいよいよ軌道に乗り始めたかに思われた、まさにその時、東日本大震災、そして多くの外国人が日本を脱出する原因となった福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故が起こったのです。
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●傅さんの誠実さが溢れるメール
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3月20日に、傅さんからのメールが届きました。(途中を省略してあります)
【僕は、地震の日から、ずっと中国の家族に大丈夫ですと伝えておりますが、向こうでは、日本のニュースと同じ内容を報道しているけれども、日本のように中継はできなく、こちらよりは一日遅れて新しい情報が報道されています。母の友人から三回も電話があり、母に心配かけないために、いったん東京以外のところへ行きなさいと言われました。突然な指示であり、僕は昨日からのスケジュールが180度変わってしまいました。
父が出張中でして、東北の吉林省にいる母が一人で、毎日日本の地震ニュースを見ている状態です。母にこれ以上精神的な負担を増やしたくないので、母の希望どうりに従いたいと思いました。
地震が起きてから、毎日帰宅後、両親に安全の報告をしなければなりませんでした。昨日、母に岡山へ行くことを伝えた後、やっと安心してくれました。出発は今日(3月20日)の夜8時ぐらいです。
今回の、スケジュールどうりではない、岡山に行くチャンスで、もし企画を同時に実現できたらいいなと思います。もし今回岡山に滞在する間に、企画を実現できなかったら、今回岡山に行く金額は自分で負担したいと思います。そして、4月中旬ごろか下旬ごろに、もう一度岡山に行き、もともとのスケジュールどうり、企画を実現したいと思います。】
会員たちは、突然の企画変更に戸惑いましたが、傅さんを信じて変更に同意しました。
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●まんまる会の皆からのエール(小野から傅さんにメール転送しました)
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*どこまで傅さんの考えていることが実行できるかが問題ですが、傅さんに期待しましょう。
*おおよその留学生は帰国したようですが、日本国内に在住し災害地から少しでも遠い場所に移動するという判断は正解です。家族や在住知人などの意見を尊重しての行動と思います。 予想だにしない今度の災害の発生でしたので、いろいろ計画通り行かないことはやむを得ません。
*無事に岡山に到着なさったことと思います。ご家族も傅さんもほっとされたことでしょう。
*是非子供達に直接会って、傅さんの経験を語りかけて欲しい。
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●感動
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ついに、そして幸いに3月25日、母校の子供達の幸福を願いつつ、傅さんが大好きだった本を贈る、という夢が実現しました。報告書に詳しく記されているので、お読みください。
紆余曲折や困難を乗りこえるために、あきらめないで次の手を打ち続ける誠実さに頭が下がりました。
長年、傅さんと彼の両親が温めてきた恩師と友人達との交流が、川の底に脈々と流れ、時として水面に浮きあがって傅さんを助けたことを知り感動します。校長先生始め先生方の協力もありました。そして何より、岡山の小学生達が、傅さんから直接本を受けとり、講堂で話を聞き、教室で彼とおしゃべりした時の感動を思わずにはいられません。
いっぱいの感動がまんまる会の活動の醍醐味!
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報告会の様子
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