『 私は、世界に誇れるデニムの産地である岡山県にインターンシップに行くのが夢です!なぜなら,私は現在、大学で染織と服飾を勉強していて、将来は日本を代表できるようなデザイナーになりたいからです。岡山県は私が心から大好きな藍染め(あいぞめ)の名産地で、そこですこしでも学べたら将来の自分の為になり、価値の高い経験です。インターシップにいけたら一生懸命頑張ります。ボランティアとしても良いです。よろしくお願いいたします。』 |
マリアさんは15才で来日され、日本滞在は八年余に及びます。言葉は日本人に遜色なく、漢字、かな文字も奇麗に書けます。立居振舞も、しとやかで「近頃,珍しい娘さん!」の印象をもちました。 |
今回の企画で一番問題になったのは,実は宿泊でした。当初はインターンシップの形で現場に寝泊まりしての研修を希望していたのですが、それは不可とのことでした。今から考えれば当然です。小規模の専門工房に宿泊施設などあるはずもありません。倉敷の中心地から南へ15キロ程も離れた児島半島です。工房の近くにはホテルは勿論,適当な宿もありません。考えあぐねていた時、まんまる会員の丸谷さんが倉敷国際親善協会のホームページを見つけ、何と言う幸いな事でしよう、事務局の方が児島にお住まいだということが分かりました。マリアさんが直接電話してみると、事務局の原鈴子さんはとても親切な方で、滞在3日間をご自宅に受け入れて下さる事になり、とんとん拍子に話は進みました。報告書にもある通り、原家のみなさまには、いたれり、つくせりのご恩をうけたそうで、まんまる会からも厚く御礼申し上げます. |
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今回、私が、特に強く感じましたのは、地方の底力です。 |
中心から離れた所にこそ、良きものが宿る。という思想がありますが、将に其の通りだと思いました.日本の良き文化、伝統,技術、人情が脈々と受け継がれている地方にこそ「美しい日本」を再生させる力があるのではないでしょうか。 |
現在、市販品の藍染製品のほとんどが、石油(コールタール)から作られた化学合成品になってしまった今の日本で、伝統の藍建てがきちんと受け継がれ、さらに発展を目指している職人さんたちが居られる事は、ことのほか嬉しく、さらにその手仕事のよさを発見し、自ら勉強しようと言う国を超えた若い力が存在する事に深く感銘を覚えました。 |
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